加古川の戦争(37):協和会⑥・皇民化

兵庫県協和会の機関誌『兵庫県社会事業』(昭和18年8月号)の記事である。

◇加古川支会

指導員会 (6月)1日に支会開催、出席者支会長以下22名

総 会  (6月)16日午前8時より加古川公会堂において、会長代理、支会長以下役職員242名出席総会を開催せり

◇高砂支会

指導員会 (6月)14日に支会開催、出席者支会長以下36名

常 会   次事項に付、担当区別常会を開催せり

一、 時局の現況及び日本精神の昂揚に就いて

一、 防空思想の普及徹底、隣組相互訓練出動励行方の件

一、 国語の習得並に衣服の内地化に就いて

6日 別府町公会堂 出席者幹事長外 87名

11日 高砂町協和会館 出席者幹事長外 79名

16日 尾上村公会堂 出席者幹事長外 47名 

戦況の悪化に伴い、時局報告と日本精神を強調し、朝鮮人の中から“皇民”としての自発性を引き出そうとした。同じ時期、他の支会では盛んに神社参拝を強要している。加古川支会でも実施されたことだろう。なお、朝鮮では1925年に、現在のソウル南山に天照大神と明治天皇を祭神とする「朝鮮神宮」(写真)を竣工していたが、1939年には百済の故地、扶余(プヨ)に「内鮮一体」のシンボルとして「扶余神宮」を創立した。

その「扶余神宮」へ加古川協和会から延田甲伊、高砂協和会から坂平勇が勤労奉仕と視察を兼ね出かけている。朝鮮名は、分からない。

この時期、在日朝鮮人の皇民化政策をいそいだ。

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