2015.11.11
加古川市の文化財調査研究センターに持ち込んで絵を見てもらいました。
箱書きにある「画師摂州大阪人菩薩戒士雪渓」と山口雪渓(京都在住であった)は別人であるとの鑑定をしていただきました。「雪渓」を名乗った画家は10人ほどいるらしいです。活躍した時代はみな違いますがネットで検索すると次の「雪渓」さんがいます。楠本雪渓、月岡雪渓、蔡雪渓、沢田雪渓、田坂雪渓、武谷雪渓、大西雪渓、石橋雪渓、横山春渓、加藤雪渓。
ヤフーオークションに下の絵(こちらは模写)が出ています。今回出てきた絵と同じ釈迦如来が描かれています。大阪人の雪渓は山口雪渓を名乗り絵も真似た偽物?の可能性が出てきました。しかしながら絵の真贋はともかく349年前から先人たちが折に触れ目にし、また信仰の対象としてきたであろうこの絵を私達はさらに後世に引継ぐ責任があると考えます。
2015.11.8
公会堂倉庫に眠っていました。三幅セットの仏画です。
延宝4年(1676)に雪渓によって書かれた仏画です。その後寛延2年(1749)再表装し、明治44年(1911)に再々表装されています。2枚目は中尊華厳釈迦如来で右に善財童子、左に須達長者が描かれています。この時代に山口雪渓(1648-1732)という画家がいるが同一人物かどうかは不明です。表装の傷みがひどいため114年ぶりに再々々表装を検討しています。詳しい調査はこれからも継続してやっていきます。





