五ヶ井用水と新井用水の取水口
上の写真、現在の五ヶ井用水と新井用水の取水口である。五ヶ井用水と新井用水の取水口は、コンクリートで仕切られ別々に取水しているが、以前は仕切りはなかった。
取水口
新井用水の取水口は、五ヶ井郷の了解の下に、明暦元年(1655)五ヶ井用水の隣につくられた。宝暦十四年(1764)の二塚村の明細帳に、明暦元年新井溝が掘られ、二塚村の本高(収量)が減ったことを記録している。この新井用水の水路は、五ヶ井用水の六分の一の水の配分を受けることに決められた。したがって新井郷の村々は、五ヶ井関係の費用も六分の一を負担した。
新井用水には、次のような条件があった。
①旱魃で、五ヶ井郷の水が不足した際は、新井郷への取水口をせきとめ、水を全て五ヶ井郷に流れるようにする。
②五ヶ井用水の取水口から少し南の場所(字:柿木)との間の新井溝の80間(145m)は、新井郷が勝手に深く掘ったりすると、水がよけいに流れてしまうため、勝手に改修してはいけない。
五ヶ井溝の取水口は、新井溝の取水口と比較すると五ヶ井溝の方が広いというだけでなく、勾配が異なり流れが早い。
現在は、水量は別々に調節されているため、かつての流れとずいぶん違っている。

