商品経済発達にともなって、加古川の舟運の果す役割は、ますます大きくなった。高瀬舟の本来の役割は、年貢米を高砂へ運ぶことであったが、丹波等で産出された、さまざまな商品が運ばれた。
その主ものは次のようである。
◇下り荷物(高砂へ運ばれたもの)
木工品・・・・・木材・タンス・下駄・桶・樽など
生活用品・・・薪・炭・紙・綿など
食料品・・・・・米・芋・茶・梨など
◇上り荷物
農具・・・水車・唐箕(とうみ)など
肥料・・・干鰯(ほしか)・油粕など
海産物
嗜好品・・・・・菓子・煙草・酒など
食料品・・・・・塩・砂糖・そんめんなど
衣料品・・・・・呉服など
生活用品・・・鍋釜・火打石・畳表・ろうそく・石炭・仏壇など
*写真は加古川の高瀬舟(大野付近)
『加古川市史(第二巻)』・『KAKOGAWA-加古川とその周辺の歴史-(伊賀なほゑ著)』参照

